いじめと命について

 朝の集いで次のような話をしました。

 今日は二つ,みなさんに考えてほしいことがあります。
 一つ目は「いじめ」についてです。
 残念なことに,いじめが原因で自分の命を絶ってしまう子どもたちがいます。とても悲しいことです。
 いじめは,人間としてとてもはずかしいことです。ひきょうで絶対に許されないことです。絶対に許されないことなんです。
 近くに苦しんでいる人がいたら,つらい気持ちになってあげてください。だれだって助けたいと思うのが本当の気持ちだと思います。その思いをみんなで信じて,勇気を出して,いじめをなくしていきましょう。
 こうやって話していることも,「おれには関係ない。わたしのことではない」と思って聞いてる人がいます。誰のことを言っているかわかっていますね。あたなたに話してるんですよ。
 いじめは,いじめられた人がそのことを「いじめ」だと感じたら,すべていじめなんです。だから,やった人が「そんなつもりでやってない」「ただの遊びだ」と言っても通用しないのです。いやなことを言う,みんなで無視する,物を隠す,わざとぶつかったりたたいたりする,調子に乗ってめちゃくちゃなことをする,「いたずら」や「いやがらせ」ではすまないのです。
 前にも言ったよね。みんなで成長するために,まずまわりの人のことを思ってください。本当にそれでまわりも楽しいですか。自分一人が楽しいではだめなんです。まわりの人がつらい思いをしていないかどうか考えて行動してください。それが人としての姿です。
 二つ目です。自分の命について考えてください。あなたが今生きているのことは,当たり前のことではありません。あなたが生きていることをあなたの家族やあなたのまわりにいる人が,一生懸命支えているんです。あなたは毎日ごはんを食べられますね。あなたは眠る場所がありますね。あなたは服を着ていますね。
 あなたの命はあなただけのものではありません。あなたがここにいるためには,親がいておじいちゃんおばあちゃんがいて,そのまた親がいておじいちゃんおばあちゃんがいて・・・この段階でもうすでに16人の人がいなければあなたの命は存在していないのです。
 「お母さんは誰から生まれたの。おばあちゃんは誰から生まれたの」というCMがありますが,わたしたちの命は,まさしく命の絆で成り立っているのです。すごく重いことです。勝手に自分で命を絶つことは許されません。精一杯生きることがその絆を大切にすることなんです。
 今日は自分の行動を,思いをもう一度ふり返ってください。
 いじめと命についてお話ししました。